印刷時に適用させたいCSSを書く方法は以下の2パターンある。
- 通常のスタイルシートにまとめて書く
- 印刷用のスタイルシートを作る
通常のスタイルシートにまとめて書く
『通常のスタイルシートに書く』というのは、以下のように全てのCSSを書いている通常の『style.css』に印刷用のCSSも記述していく。
<link href="style.css" rel="stylesheet">
@media print {
/* 印刷時に適用するスタイル */
body {
color: red;
}
}
文字の色は黒だが、印刷ボタンをクリックして表示されるプレビューのテキストの色は赤になる。これは上記の印刷用のCSSでbodyの色を赤にしたからである。
もちろん色だけではなく、印刷時のみflex-boxを使って横並びから縦並びにしたり、不要な要素はdisplay: none;で非表示にする事も可能である。
印刷用のスタイルシートを作る
これは基本となる『style.css』とは別に『print.css』といった印刷用のスタイルシートを作り、そこにCSSを記述していく。
<!-- 基本のCSS -->
<link href="style.css" rel="stylesheet" />
<!-- 印刷用のCSS -->
<link href="print.css" rel="stylesheet" media="print" />
<link>タグにmedia=”print”を指定すれば、『print.css』に書いたCSSは印刷時のみ適用されるため、上記のような@media printという書き方をしなくてもよい。
/* 印刷用CSSに書く場合 */
body {
color: red;
}
ブレイクポイントで印刷時のCSSを変える
ブレイクポイントで指定してCSSを変える事もできる。
ただし画面サイズではなく、印刷プレビューの幅に対して適用される(以下の例は、印刷プレビューのレイアウトで縦横変えるとテキストの色が変わる)。
/* 印刷時に適用するスタイル(768px以上) */
@media print and (min-width: 768px) {
body {
color: red;
}
}
/* 印刷時に適用するスタイル(767px以下) */
@media print and (max-width: 767px) {
body {
color: blue;
}
}
指定した範囲だけ印刷する方法
例えばヘッダーやフッターなど、印刷には不要なエリアも存在する。
指定した範囲だけ印刷する方法は以下の通り。
- HTML:非表示にしたい要素にclassを書く
- jQuery:印刷ボタンクリックで非表示にしたい要素にclass付与(1とは別)
- CSS:2で付与したclassに対してdispaly: none;
以下の例ではHTMLで非表示にしたい要素にclass=”js-print-hide”と書き、jQueryで印刷ボタンクリックして非表示にしたい要素にはclass=”print”を付与している。
<!-- 印刷ボタンクリック前 -->
<div class="js-print-hide">非表示にしたい要素</div>
<!-- 印刷ボタンクリック後 -->
<div class="js-print-hide print">非表示にしたい要素</div>
@media print {
.print {
display: none;
}
}
$(function () {
// 非表示にしたい要素
const hide_print = $(".js-print-hide");
// ボタンクリック
$(".js-print-btn").click(function () {
// ボタンクリックで非表示にしたい要素にclass="print"付与
hide_print.addClass("print");
// 印刷
window.print();
// 非表示にしたい要素のclass="print"を外す
hide_print.removeClass("print");
});
});
印刷ボタンをクリックしたらHTMLにclass=”print”が付与され、その要素はdisplay: none;で非表示になる。
また今回はjQueryでwindow.print();を設定しているので、HTMLでonclick=”window.print();”は不要となる。