font-feature-settingsプロパティを指定すると自動カーニングができる。
/* プロポーショナルメトリクスを有効にする指定。初期状態は "initial"。数字の「1」は省略可能 */
.selector {
font-feature-settings: "palt" 1;
}
「メイリオ」「ヒラギノ角ゴシック体」、「游ゴシック体」といった日本語フォントはOpenTypeフォントという種類で、正方形の仮想ボディーの中に字面が収まるようにデザインされている。フォントをそのまま打っただけだと、この正方形が連続して配置されるので、日本語文章は等幅の表示となる。
(※和文等幅にならない例外として「MS Pゴシック」や「Osaka」はプロポーショナル幅で作られたTrueTypeフォント(TTF)のため、これらは等幅ではなくプロポーショナル幅で表示される)
OpenTypeフォント(OTF)にはタイポグラフィのためのさまざまなオプション機能がある。この1つにフォントの字間情報を制御する「プロポーショナルメトリクス」という機能がある。フォントデザイナーが設計時に定めた最適な字間の情報が、OpenTypeフォントに含まれている。
プロポーショナルメトリクスを有効にすれば、フォントに含まれる字間情報を参照されるので、字間が詰まるようになる。
(※ただし、「メイリオ」は日本語部分が等幅として設計されているため、プロポーショナルメトリクスの情報は含まれていない。そのため、「メイリオ」に対してはプロポーショナルメトリクスで字間が詰まらない)
CSSのfont-feature-settingsはOpenTypeのオプション機能を指定するプロパティである。プロポーショナルメトリクスを有効にするには、横組みの文字詰めにはpalt(全角の幅で設定するようにデザインされた字形のスペースを、個々の横の幅に収まるように再調整する指定)を利用する。
font-feature-settingsプロパティは機能名と有効可否(0か1、もしくはoffかon)をセットで指定する。1(有効)を省略した場合は、1が指定されたと見なされるので有効として設定される。
■未指定
フォントの字間について
■プロポーショナルメトリクス
フォントの字間について
palt以外の指定は以下の通り。
- pwid:プロポーショナル字形に置き換える指定
- pkna:仮名や仮名関連の字形セットをプロポーショナル字形に置き換える指定
- trad:旧字体を指定
- swsh:スワッシュを有効にすると、大文字の部分が誇張される(英字筆記体で特に有効)
- dlig:任意の合字(「株式会社」「トン」など)を有効にすると、1文字の記号として表記される
paltで句読点が詰まって読みづらいときはletter-spacingで整えるのも一つの手段である。